今回ご紹介する私が行ったおすすめの場所は、烏山頭水庫(烏山頭ダム)です。
烏山頭水庫は1920年に着工して1930年に完成したダムで、
完成当時世界最大のダムでした。
そしてこのダムは台湾南部の農業発展に大きな役割を果たしました。
もちろん今でも現役ですよ。
こちら、烏山頭水庫の入口になります。私がスクーターで行った時の画像です。
入口からしばらく奥に入っていくと、烏山頭水庫を望む場所にこちらの銅像があります。
この烏山頭水庫の工事を指揮した日本の水利技師、八田與一です。
八田與一は1886年石川県生まれ、1910年に東京帝国大学を卒業後
台湾総督府内務局土木科に就職、以後長期に渡り台湾各地の土木工事に従事してきました。
そしてそれら土木工事の実績を買われ、八田與一の台湾土木工事の集大成とも言える
烏山頭水庫の設計から工事までを指揮することになります。
こちらの銅像は烏山頭水庫が完成した翌年作られた銅像で、八田自身は銅像設置を
固辞したらしいのですが、工事関係者や周辺住民の熱意に負け「威圧的なつくりのものは
やめて下さい」という八田の意向を汲み、工事の最中よくこのような格好で
考え事をしていた八田の姿を銅像にしたそうです。
こちらは、水門になります。
見づらいかもしれませんが、画像左に「KANO拍撮場景」と書いてあります。
こちらで映画「KANO」が撮影されたんですね。
しかし、この水門には悲しい歴史があります。
八田與一は1942年、乗船していた船がアメリカ軍の潜水艦に沈められ
亡くなってしまうんですが、それから3年の終戦後、妻の外代樹が與一の後を
追うようにこの水門に身を投げて自殺をしてしまいます。
ん~、なんとも言葉がないですね。
この水門の上には八田技師紀念堂があり、八田の歴史や功績などを知ることが出来ます。
またそばには八田與一紀念公園があり、公園内には工事期間中に
八田が暮らしていた住宅や作業員の宿舎などが再現され展示されています。
烏山頭水庫入口からこの紀念公園に続く道は「八田路」と名付けられていて、
八田與一に対する台湾の方々の思いが伝わってきますね。
最初にも書いたように、私はこちらにレンタルスクーターで来ました。
なので、非常に広い敷地なんですが回るのはそんなに大変ではありませんでした。
公共交通で来る方は、紀念公園の前にレンタサイクルがあるみたいなので、
そちらを利用するのが良いと思います。歩いて回るのは無謀です。
烏山頭水庫
台鐵の善化站、隆田站、林鳳営站よりバス便あり。烏山頭水庫下車。
本数はあまりないみたいです。
住所:台南市官田區嘉南里
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